リタリン:製造元、うつ病を適応症除外へ 乱用に歯止め
依存性の高い向精神薬「リタリン」の乱用が広がっている問題で、製造・販売元の「ノバルティスファーマ」(東京都港区)が、適応症から難治性・遷延性うつ病を削除する方向で検討していることが分かった。リタリンは覚せい剤と似た効果があり乱用による依存者の急増が明らかになっている。ノバルティス社は関係学会や厚生労働省の了解が得られ次第、同省薬事・食品衛生審議会に自主的に削除を申請する方針。うつ病への処方の全面禁止は乱用への大きな歯止めとなりそうだ。
リタリンは中枢神経興奮剤「塩酸メチルフェニデート」の商品名。1958年の販売開始以来、軽いうつ病に使われていたが、爽快(そうかい)感や多幸感が得られたり、食欲抑制効果があるため、若者を中心に乱用が社会問題化。旧厚生省は98年、通常の抗うつ薬では効果が不十分な難治性・遷延性うつ病に適応症を限定した。
しかし、インターネットの普及などで十分な診察もせずにリタリンを処方する医療機関の情報が簡単に手に入るようになったことを背景に、その後も乱用者が急増。適応症のない患者が掛け持ち受診して大量に入手したり、違法に売買するケースが後を絶たなかった。また、国立精神・神経センター(東京都小平市)の調査で、リタリンを乱用して依存症などの副作用で入・通院したケースが06年度、精神科病床を持つ全国の医療施設で15例に上り、2年前の約2倍になったことが明らかになっていた。
関係者によると、ノバルティス社は乱用に歯止めがかからない現状を重視。検討した結果(1)現在の科学水準に照らし、うつ病に効果があるとの十分な根拠が得られていない(2)他に効き目がある抗うつ薬が多数販売されている−−として、適応症からうつ病を除外しても問題はないと判断した。すでに厚労省や精神疾患関連の学会と協議に入っている。
うつ病が削除されれば、リタリンの適応症は「ナルコレプシー」(睡眠障害)だけとなる。この病気の患者は国内で約20万人程度と推計され、診断も脳波などの厳格な検査が必要なため、医療関係者は「うつ病を適応症から外せばリタリンの乱用は激減する」と期待している。【精神医療取材班】
毎日新聞 2007年9月21日 3時00分
なるほど。対処が早いのか、やっと今更、なのか解かりませんが。
一部の医療機関の滅茶苦茶で「乱用してない人」がとばっちり感、ていうのが拭えませんが。個人的に。
わたし自身は処方されないと困るのかどうか今は解かりません。精神的飢餓感が無いから。でも、身体の方はどう思っているのでしょうね?「必要」だから処方されていたのだと思うので、やっぱり辛くなるのでしょうか……。
何にしても、普通は患者が薬を選ぶのじゃなく、主治医が出してくれるのを信頼して飲むわけですから。
これはわたしの単なる雑感ですが、普通、風邪や腹痛なんかで病院かかっても「どんな薬が出たか、効能はどうか」などを特に気にするでもなく受け入れて飲んでいますよね(中には調べる人もいるかもしれませんが)。
ところが何故か(自分も含めて)メンヘル関係の患者さんは異様に薬に興味を持つと言うか、詳しいし、出された薬を自分でチョイスしたりとか、自分から「○○(薬の名)ください」とか指定したりしてね(わたしは言ったこと無いけど……)。やっぱりちょっと異質な感じがします。
いいかわるいかじゃなくて、そう感じるのです。
だからどうだって言うんじゃないけど……。
コメント
色々とネットを見ていると処方されている、または飲んでいる人はカッコイイという風潮があったように感じます。
出して貰いたいが為に今回捜査が入った医院に行った友人も居ましたし、
・・・というかメンヘル系の薬のニュースは何故か食いついてしまう私でした(’∀`)
(何がコメントしたかったのか意味不明ですみません!)
医師は、副作用がおきないように注意しながら(または、副作用が起きることを承知しながら)、病状の改善を第一に考えて、効果の強い薬を処方する。
薬を出す側も使う側も、この2つを念頭においていれば、こんなバカげた決定はされなかったでしょうし、事件そのものも起きなかったでしょうね。
コメントありがとうです(*^_^*)
わたしも薬に関して全然知識がなかったもので、「症状が抑えられてラクになれるんなら」という気持ちで飲んでいました。
もう4年目になるのですが、今でも自分の処方されている薬くらいしか名前も覚えてないですし。
薬にカッコイイとかワルイとかあるなんて考えたことなかったなぁ。
怖い副作用があったら嫌だなー、とかは思いましたけど。
知らないで飲んでたら「体重増加」しちゃう薬だったとか、ちょっとガーン!なんてことも(汗/でも自分に必要なので今でも飲んでます)。
そうそうメンへル系のニュースって、他人事じゃないって感じ、わたしもしてますよ。
今回もかなり食いついちゃいましたw
>レイさん
そうですね。同じ薬でも人それぞれ適正量も違うし、効果の現れ方も違いますしね。かなりしつこいくらい慎重にしてもいいことだと思います。
わたしは正直、乱用する人の気持ちが分かりませんし、認める(知ってて許す)気も起こりません……。
ご本人はそりゃあ辛かったりするんでしょうけど、人は一人で生きているわけじゃないし……上手く言えませんけど、
自分を大事に、人も大事にして生きて行こうって思えるようになって欲しいです。
って、お前が偉そうに言うなよってカンジですね;